AIの大衆化
- rpa696
- 2023年5月12日
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今や広く知り渡ったAI(人工知能)ですが、1980年代~90年代にかけてブームがありました。引用記事によると、「生物の脳神経の挙動を模倣した『ニューラルネットワーク』や、専門家の知識を取り入れてコンピューターに意思決定を代替させる『エキスパートシステム』、生物の遺伝子の交配や突然変異の仕組みを模倣することで最適解を見つける『遺伝的アルゴリズム』などが国内外問わず研究されていました。これらの知的情報処理の研究は、大学や企業の研究機関などで継続され、何とか知的情報処理を武器にしようとする国や大学、先見性のある民間企業の研究開発部門の取り組みもあり、官民連携でのAI技術の研究が粛々と行われていました。」なのです。当時は熟練職人の思考回路を分析し、UNIXワークステーション上で動作させ、いわば人間の頭の中をシミュレーションすることによりAIを実現していたのです。しかし当時はコンピュータハードウェアの性能が低く、大衆化することなくブームは去りました。一つの大きな転機になったのは、AIがプロ将棋棋士に勝利するようになった2013年頃であった筆者は見ています。かつては羽生善治九段以外のタイトル経験者のプロ棋士全てが、AIがプロに勝つ時代は来ないと予想していたのです。今やAIがプロに勝利することに留まらず、プロが日常の鍛錬にAIとの対戦を取り入れたり、TVの棋戦中継の形勢判断にAIを複数採用されていることが日常化されています。既にAIは完全に大衆化し、かつての特別な技術ではなくなりました。この様な状況になれば、留まることはできません。デジタルの世界は基本的に経年劣化することはないため、発展する一方なのです。この事実から私たちは避けることはできないのです。

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