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「とにかく小さく始めてみる」

  • rpa696
  • 2023年3月9日
  • 読了時間: 2分

メガバンクグループの一つ三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)では、CDTO(Chief Digital Transformation Officer)を設置し、様々なDXの取り組みを行っています。勘定系システムを始めとして、長年ウォーターフォール型開発モデルを採用し続けている金融業界にもDXの波が押し寄せています。その取り組みを紹介している引用記事で注目したのは、以下の同社CDTO大澤正和氏の言葉です。「大澤 『とにかく小さく始めてみるしかない』ということに尽きます。先ほどお話しした量子コンピューターやWeb3.0などが良い例です。まだこの世に生まれたばかりのものであったり成功事例が存在しなかったりするものについて、机の上で考えていても答えが見つかるはずがありません。とりあえず試してみるしかない。できることは、大きな失敗をせずに済むように小さく始めることだけです。そういうマインドセットを私は大事にしており、組織全体にも、この考え方を浸透させることが大切だと思っています。」システム開発では、アジャイルやインクリメンタルモデルがそれらに当たると考えられます。 ウォーターフォールモデルは、滝の上から下への水流に由来し、要求定義・基本設計・機能設計・詳細設計・プログラミングと上から下に移行し、テストフェーズも単体テスト・組合せテスト・システムテスト等と下から上に移行して完成に導くモデルです。この方法は管理がしやすい反面、基本設計等の上位設計段階では、設計の確からしさを検証することができず、日程的に遥か先のテストフェーズにならないと検証することはできません。少しでも不安を抱えた設計者は悶々とした日々を送ることになります。さらにテストフェーズで不具合が見つかったとしても、修正は設計を見直すことになるため、修正時間がかさみ費用増となります。一方でこのモデルは人海戦術の側面もあり、我が国特有のITゼネコンの主たる原因になっているのです。この短所を改善すべく考え出されたのが、アジャイルやインクリメンタルモデルです。このモデルは設計とプログラミング・テストが時間的に近く、PDCAを早く回せて無駄な費用増加を防ぐことが可能となります。まさに「小さく始める」モデルなのです。同社のDXへのこの様な取り組みが少しでも広がることを期待しています。



 
 
 

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