「金融工学」
- rpa696
- 2022年7月12日
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先週末NHK-BSで「東京ブラックホール」の再放送がありました。バブル期をドラマ仕立てで回想する番組で、うまく作られていたのですが、ドラマ最終盤株価暴落時の描写が印象的でした。日本の株価が過大評価されていたとしていたウォール街が一斉に売り浴びせ株価を暴落せしめたのです。背景に当時日本より進んでいた米国の相場金融工学によって、瞬時に売り注文を浴びせかけて、我が国は敗れ去ったというのです。バブル崩壊の損失額は国全体で1000兆円を遙かに超えています。この様に無様に敗れ去った我が国も間抜けですが、筆者がずっと思っていたのは、誰かが得すれば誰かが損するという詐術に、「工学」(engineering)という単語を使うべきではない、という強い思いです。当時「金融工学」や日経が作った「財テク」等という詐術用語につられて、本来は製造業や研究機関に就職すべきだった、優秀な理工系学生が金融業に流れてゆきました。
「工学」を使う資格がある産業は、人や地球に役立つものでなければならない、と考えます。つまり渋沢栄一翁のご母堂の言葉「みんなが嬉しいのが一番なんだで」なのです。誰かが得した分誰かが損をするのであれば、全体ではゼロで、長い目で見れば発展はしないのです。
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