アジャイル vs. ウォーターフォール
- rpa696
- 2023年3月20日
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筆者が所属していたソフトウェア開発組織では、開発コストがかさみ、日程が遅延しやすいウォーターフォール型モデルから脱却し、アジャイルやインクリメンタル導入に、30年位前から尽力してきました。最大の要因はウォーターフォール型モデルでは、設計段階とコーディング・テストの時間的間隔が離れていて、設計段階で自分の設計が正しいのか否か確認することがほぼ不可能で、ヤキモキすることを避けたかったからです。 一部の金融機関では、アジャイル開発が既に導入されています。引用記事によると、「りそなホールディングス(HD)は、日本IBMやチームラボと組んでバンキングアプリ『りそなグループアプリ』を開発。アプリは、りそなHDが進めるデジタルバンキング戦略の中核を担っています。『スマホがあなたの銀行に』をコンセプトに、営業店とほぼ同様のフルバンキング機能を提供するのが特徴です。『徹底したお客さま目線』で、アップデート回数は100回、改善項目は780を超しています。細かな対応が利便性を高めて、アプリの月間平均アクセスは利用者1人当たり15回以上(2020年6月)。DX企画部の熊倉広将グループリーダーは、『PDCAを回し、常にいいものを作るにはアジャイル開発がベスト』といいます。」としています。また新興銀行の「みんなの銀行」でもアジャイル開発を導入しています。 一方で、「全機能の同期を取りつつ、要件定義・設計・製造・テスト・リリースまでを順番に進める『ウォーターフォール開発』」(引用記事)まだ根強く残っています。合併に伴うシステム停止を何度となく繰り返した大手銀行の一つが好例です。システム停止は極端であるとしても、このままでは顧客対応が遅れ、ビジネスチャンス拡大や経費削減は夢のまた夢になり、我が国の金融機関の地盤沈下がすすんでゆくことは避けられません。

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