基幹システム「塩漬け」で後進国化助長
- rpa696
- 2023年7月14日
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我が国の基幹システムの進化は進んでいるのか、大きな課題の一つですが、2023年4月時点での基幹システムのクラウド化率は5%から10%(引用記事)とのことです。クラウド化率算出の目安はシステム保守料金です。従来のITゼネコンの手法では、システムリリースすればそれで終わりではなく、各種バージョンアップに相当する保守契約を結び、ITゼネコンの売上となるからです。引用記事によると、「年間の保守料金が減少すれば、クラウド化率が上がったと見ることができると思い、その推移に注目していたところ、これまでは保守料金が減らないどころか少々増加している。」なのです。この保守料金は個々のシステムに設定されているもので、ユーザーで広く薄く負担するクラウドシステムと比較し、当然高価となるため、経営を圧迫し、更に技術発展もないため、ますます先進諸国から遅れます。技術的見地からすると、「これまでの5~10年を振り返ると、コンシューマーIT分野はとんでもなく進化したと思う。一方、エンタープライズIT分野も同じように進化したかというと、私はそうでもなかったのではないかと見ている。ただ、これからの5~10年先を見据えると、いよいよエンタープライズIT分野の進化がダイナミックに動き出すのではないかと。そのドライバーとなるのはAIだ。」(引用記事)という状況なのです。
以上を総合すると、基幹システムも進化ではなく「塩漬け」を選択し続ける限り、システム経費を削減できなくなるばかりか、技術的にも取り残され、後進国化がますます助長されるのです。
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